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特定外来種とはなんぞや?
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     埼玉県入間市の森の中ゴルフ場近くに、剪定した枝葉を持ち込んで処理してもらう会社があります。直径10メーターもある巨大な刃のチッパーがゆっくり回って、そこにバックホーで枝葉を投げ込んで粉砕、チップ化して肥料の材料にしています。騒音がするので民家のない森の中にあるのです。

      先日、夕方5時ころここについて樹林の切れ目を見ると、地上2メーターから10メーターくらい、幅100メーターくらいにわたって白いチョウが数百匹乱舞しています。夕暮れの濃い緑をバックに、それぞれが弧を描いてひらひらと真っ白いものが舞っているのはなんとも幻想的で、しばらく見惚れてしまいました。ケータイで撮っても多分よくわからないので映していませんが。

     下の方にいたやつを捕まえてみると、アメリカシロヒトリの成虫です。二匹がくっついて交尾しています。5センチくらいの羽が真っ白の蛾で、きれいです。蛾というと、鱗粉のかたまりのような感じが嫌われますが、こいつは透明感のある白で鱗粉が目立たずとてもきれいです。胴体は少し紋がはいっていて太く、そこはやはり蛾ですね。どうやらシロヒトリの結婚飛行です。オスが飛びながらフェロモンでメスをひきよせ、空中でできたカップルは飛翔の弧を狭めて交尾をするのです。

     剪定枝が積んであるのでここに集まっているのかと思ったのですが、近くのゴルフ場の林や、多摩湖周辺でも目撃情報がありました。

     調べてみるとシロヒトリは、戦後進駐軍とともに北アメリカの寒冷地から入ってきて、あっというまに日本全土に広がったようです。虫の多くの幼虫は狭食性といって食べる植物を限定してすみわけを図っているのですが、アメリカシロヒトリの幼虫は雑食性で何でも食べるので、日本全土にたいへんな被害をもたらして、昭和のころは害虫の代名詞となっていた記憶があります。最近の庭では大発生を見かけることはないので、昨今はそれほどでもないと思うのですが、森の中で生きのびているんでしょうか?写真の黄色い菊は、いま道端に盛んに咲いているオオキンケイギクです。こんなにきれいなのにシロヒトリ同様、特定外来生物になっています。

     

     

     

     

     特定外来生物は、外国からやってきた外来生物で、日本の在来種に影響しそうなくらい繁殖力、拡散力のある動植物のことです。

     アメリカシロヒトリは北米の寒冷地出身なので暑いのは苦手。年2回発生して、春生まれて成虫の蛾になった個体は初夏の夕方に、第二世代の夏に蛾になった個体は夏の明け方、このように集団で結婚飛行するようです。明るさと気温を感知して、涼しい時間帯を選ぶようです。蛾の写真はきらいな人が多いのでアップしません。検索してください。

     シロヒトリの毛虫もそうですが、兄弟分のヒトリガ類の幼虫は黒やこげ茶で毛深いのが多く「クマ毛虫」と俗称されます。共通の要素はとにかく足が速い。毛虫業界最速です。数センチの毛虫が分速2メーターくらいの速さで歩けます。例えば身長170センチの人間に換算して考えてみると、時速40キロくらいで匍匐前進しているイメージですね。

    なかなか可愛いやつです。毛深いのでかぶれそうに見えますが、まったく無害です。

     嫌われ者の蛾の世界にもきれいだったり、可愛かったりするやつがいるものです。

     

     

       文責・藤本邦彦

     

     

     

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