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外した「虫展」
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     台風明けの月曜日、乃木坂を目指しました。いえいえ、アイドルの追っかけではありません。田舎者のオヂサンは、どうも都心の西側に行くといまだに緊張してしまいます。

     まずは、イラスト専門のギャラリーとしてトップを独走している青山のピンポイント・ギャラリーにごあいさつ。移転オープンしたばかりで、すばらしい建物になっています。いまは荒井良二展をやってます。社長の西須由紀さんはとても気さくなお人柄。女手一つで創業、いまはお嬢さんをしっかり後継に育てたご様子。ご苦労も多いだろうと思いますが頑張っています。

     青山墓地を通って乃木坂まで歩きました。台風でところどころ墓石を倒している倒木も見受けられます。東村山は大したことがなかったけれど、海沿い、特に千葉県の被害は甚大で、衷心より御見舞い申し上げます。

     私は車で移動することが多いので、移動中ラジオを聴きます。金曜日18時30分は、東京エフエム、ピーター・バラカンさんがいろんなゲストに話を聴く「ライフスタイル・ミュージアム」を楽しみにしています。そこで先月、デザイナーの佐藤卓さんが登場、館長として数年あたためた企画「虫展」を紹介しておられました。「自然はデザインのお手本であり、デザインは自然の模倣にすぎない」ことが本展のテーマ、私どもの仕事もまさに小スケールの自然をどう作るかがテーマであります。これは何が何でも行かねばと思ったのであります。それで柄にもなく、乃木坂なのでありました。東京ミッドタウン内の、21_21デザインサイト。田舎者は足が震える。

     

     

     地下に降りるといきなり、数メーターのゾウムシの足の超拡大模型。側面にはびっしり毛が生えていて、つま先の構造がとても繊細なつくりになっているのに感心。次の部屋は暗室の中で、ゾウムシの巨大画像。重戦車のような硬くでこぼこした質感は迫力でした。

     トビゲラの幼虫は水棲で、いろんな素材でミノムシのような巣を身にまとうのです。その構造を別の物に置き換えて拡大した模型が数点。これは新国立競技場で有名な、隈研吾氏の作品です。

     いちばん興味深かったのは、いろんな虫が飛ぶ、跳ぶ瞬間を集めた画像。甲虫は硬い羽を二つに割って押し上げると、中に折りたたまれた半透明で薄い羽を一瞬で開いて空中に飛翔するのです。カブトムシの重そうな巨体が、薄い羽で軽々と持ち上がるのが驚異的で、数回繰り返し見入っていました。

     監修は、解剖学者で虫屋でもあるかの養老孟司先生。養老語録が会場のあちこちに貼ってある。虫がすごいのは、空を飛び回り、危険を回避し、食べ物を探し出して子孫を残す。それをあのちっぽけな体でやっていることですね。それと形と色と生態の多様性。幼虫から成虫への、信じがたい変容。

     

     とはいえ、とはいえですが、どうもそれほど入り込めなかった。仕事で日常的にであう虫というもの、もっと泥臭くて、痛かったり、かゆかったり、びっくりしたりするものですが、なんだか展示がみな観念的デザインに見えてしまうのです。養老先生の物言いも、「バカの壁」がそうだったように、頭のいい人の上から目線を感じてしまうのです。

     田舎者のひがみでしょうか?あまり楽しめなかった。

     

    文責・藤本邦彦

     

     

     

     

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